七輪でこれから肉を焼く人に向けて、おいしい焼き方を紹介してみたいと思います。いつもやっていることが実は間違いだったりすることがありますので、そういった意味では良い発見になるかもしれません。また、肉の焼き方はもちろんのこと、七輪でこれからお魚などを焼くときにもこの考え方はまったく同じことが言えます。そして、実際に食べ比べてみると段違いということがありますので、実際に余裕のある方は比べてみながら食べてみてください。それでは、実際に確認していきましょう。
七輪での肉の焼き方で重要なポイント
■炭は思ったより少なくて大丈夫
まず、七輪での肉の焼き方で重要なものは火力です。それについてはさらに後述しますが、いつもたくさん炭を重ねている方は、そこまで多く乗せなくとも大丈夫です。おいしい肉の焼き方を実行したいのであれば、あまり多く乗せて火力ガンガンで焼くのはよくないことです。重ねて乗せているレベルの方は、少なめに敷いておきましょう。それでも、我慢できなくなったならばたくさん並べても良いですが、おいしく食べるのであれば、ここは鉄則です。そして、次に大失敗の原因になってしまうことを大半の方はやってしまっているため、気をつけておきましょう。
■脂を隅の上に落として無駄に火力アップしない
炭に火がつかないということで、ホルモンなどを序盤に焼いて火力を無駄にアップさせている方がいます。もちろん、炭の香ばしさなどはつくのですが、焼き方としてはかなりもったいないことをしております。また、煙が大量発生したりする原因にもなり、やっていることはガスバーナーで表面を炙っているのとさほど変わりません。それだけに、じっくりと七輪では焼くことが必要なのです。そして、遠赤外線のパワーによりうまみが逃されずに閉じ込められるのです。
■しっかり網に熱を通そう
七輪での肉の焼き方で重要なのは、意外とすぐに熱が通らないうちに肉を次々と乗せている方が居ますが、ひっついたりする原因にもなるのでおすすめはしておりません。仲間に「早く焼け!」というような方が居ない限りは、しっかり網に熱を通しておく必要があります。時間にして数分くらいだったり、火起こしをしている間にあったまっていることもありますので、ここはそこまで真剣にやらなくとも大丈夫です。ただ、網を乗せて今すぐというのはやめておきましょう。
■事前に網にお酢を吹きかけておく
せっかくの七輪でも網に肉が引っ付いて形が崩れてしまっては、台無しになってしまいます。事前にお酢を網に吹きかけておくことをおすすめしております。これだけで、ひっつきやすさがかなり違います。どうしてもというような場合には脂で肉をコーティングする方法もありますが、ちょっと実験のようになってしまう作業なので、おすすめはしません。網にこういった工夫をしておくことが重要です。また、少し高くとも網そのものが太いものを選んでおくと良いです。
■焼肉用の肉は表面から見て裏の色が確認できるくらい
七輪での肉の焼き方そのものの紹介ですが、肉でも焼肉用のものを焼くことがほとんどです。そして、なるべく炭の上ではなく少し離れた場所で焼いてください。そして、すぐにひっくり返すのはNGです。表面から見ても、裏に焼き色がついているかなというタイミングでひっくりかえします。そして、そこで数十秒ほど裏面を焼いてすぐに食べることができます。筆者は10秒焼くか焼かないかです。これでかなりジューシーになります。ここの重要性は改めて、書きますのでまだまだ真剣に読んでください。
■ステーキは焼く直前に塩をふれ
七輪での肉の焼き方でもステーキのような肉の塊を焼くことがあります。これまた、炭の真上には置くのはおすすめはしておりません。どちらかというと、炭火の上には野菜を置くようにしましょう。その周囲に肉を置くのです。これが玄人の焼き方です。いまいち実感がわかないでしょうか。昔のイロリで魚を焼いているようなアニメやドラマシーンなどを見たことがあるかもしれませんが、あれとまったく同じ理論です。いきなり高火力で焼くと、うまみ成分が逃げます。また、ステーキは何時間も前にタレや塩で味付けするのではなく、焼く直前です。焼いた後も重要で、しばらくはアルミホイルなどで包んでおきましょう。熱を均一にわたらせるのと、ステーキの血を落ち着かせるのに重要なのです。熱々のまま食べると案外おいしくないのです。
■センマイは完全にお好みで良い
七輪での肉の焼き方で、センマイがいまいちわからないという意見もありますので、書いておきます。そもそも見た目が灰色のものは、すでに熱処理されているものが多く、お好みの焼き加減で大丈夫です。しかしながら、肉屋だったり、そういったところで並べられているので、消毒のために焼くというような認識が正しいかもしれません。そして、センマイ好きな方でネット通販で買って刺身で食べている方はすでに熱が通されているものをありがたがって食べていることもあるのです。
■頻繁にひっくり返すな
七輪で肉を焼くのであれば、頻繁にひっくり返すのはおすすめできません。魚は殿に焼かせよという言葉がありますが、これは肉でも同じです。反対に餅であれば、頻繁に七輪でひっくり返さないといけません。なぜなのかというと、ひっくり返しまくることで、まずは肉汁がじゃんじゃんとんでしまって、スカスカのものが出来上がってしまいます。それに、なによりめんどくさいのです。片面ずつ1回くらいの精神で焼きましょう。少なくとも筆者は絶対このルールは守って肉を焼いております。
■タレはなるべく後半に
これは七輪ではなく、焼肉ですでに心得ている焼き方かもしれませんが、タレはなるべく後半にしておきましょう。ガッツリ食べたいというときに、うっかり焼いてしまうこともありますので、ここはわかっている方が多いと思いますが、念のため書いてみました。タレには砂糖が含まれているため、必然的に焼いているとこげつきやすいのです。
■高級な肉はそこまで火を通さなくとも大丈夫
高級なサシの入った肉などの七輪での焼き方はここまでと少し違う部分があります。それは、そこまでがっつり火は通さなくとも大丈夫です。まったく熱を通さないでも大丈夫かと聞かれるとそうではないため、そこまで火は通さない方がおいしく食べることができる焼き方であるということだけ書いておきます。筆者も、いろいろな方法で食べ比べてコツをつかみましたが、このやり方が一番です。ちなみに、七輪そのもので高級な肉はもったいないため、焼かないほうがいいかもしれません。鉄板がおすすめです。
■肉を大量に乗せない
七輪で炭が見えなくなるレベルまで肉を乗せている方が居ます。おいしく食べることができればそれが一番なのですが、やはり最高に近づけるには、これはイマイチなやり方です。焼肉でも同様なのですが、肉を大量に乗せることで網の温度が急激に下がります。全体的に焼く効率も悪くなってしまいますので、間に何か置けるのではないかというくらいは余裕をあけて焼きましょう。一般的な焼肉屋さんで見るようなものは、4~5枚が限度です。特にガツガツ食べる筆者のような男性がやりがちですが、おいしく食べたいのであればこの焼き方は守りましょう。多く乗せた所で、効率はむしろ悪くなるのです。