肩こりというと酷くなってしまうと痛みまで感じるようになってきます。そこで、鎮痛剤は効かないのかという思考になるかと思います。もちろん、鎮痛剤が効くこともあります。場合によっては効かないこともあるので、その時はどうすれば良いかなどしっかりと勉強しておきましょう。今回は処方薬、市販薬共に説明しますが、しっかりと使い方などを守った上でこの情報が役立てれば嬉しいなと思います。
肩こりに鎮痛剤が効くメカニズム
鎮痛剤は色々種類がありますが、脳に直接作用して体をリラックス状態にしたり、痛みの信号を感じないようにする作用を持っています。原因そのものを治すためのものではないため、その点に注意が必要です。また、炎症そのものを沈めるタイプのものもあります。これが肩こりに鎮痛剤が効くメカニズムです。
肩こりへの鎮痛剤、どのような市販薬や処方薬がおすすめ?
・カロナール
まずは肩こりへ鎮痛剤となればこれが第一選択肢になるかと思います。処方された方はこれを肩こりに使っても大丈夫です。1回あたり200mg~300mgを限度として2~3回までを肩こりの限度にすべきです。本当は最大で1日5000mg摂取することができますが、これはかなり特別な例です。妊婦にも出されることがある鎮痛剤で、基本的には安全な部類です。そうかといって、飲みすぎるのはよくないので一定期間だけ飲むようにしておきましょう。
・ロキソニン
これは肩の張った筋肉の炎症を抑える作用があります。市販薬で、2番目の力を持つとされています。使い方は頭痛などに使う方法で良いと思いますが、胃の調子が悪い時には肩こりへの鎮痛剤として使わないようにするべきです。なぜかというと、胃が痛くなってしまったりする可能性があります。2~3日程度の使用に留めておくべきです。余程のことが無い限りは、カロナールで済ますようにしておきましょう。
・ボルタレン
これも市販薬で肩こりに対して使える鎮痛剤です。ロキソニンより強いと言われているもので、それだけ副作用も強くなります。湿布を数日使う程度にしておき、その後肩こりなどの痛みが引かない場合は改めて病院に行くようにしましょう。胃に対してロキソニン同様負荷をかけてしまう可能性があるので、飲み薬を選択する場合は、牛乳と一緒に飲んだり、水分を多目に摂取したりとするようにしましょう。胃が強い方は関係ありません。
・筋弛緩剤
これは厳密に鎮痛剤に分類はされません。多くの場合、肩こりに使えるとして紹介されています。コリホグス、ドキシン、ウットなどがこれにあたる市販薬です。中を見てみると精神安定に関わるお薬が配合されております。よって、眠くなったりすることがあり仕事中の方には向きません。基本的にストレスが強すぎる方の肩こりに対して使うべきで、病院に行く暇がないという方がこの鎮痛剤のようなものを使うべきです。使用は1週間以下を目安とします。依存性もあるので、連日の使用は筆者としてはおすすめできません。単に肩こりに使えるんだというような感覚で飲むべきではないのですが、ストレス+肩こりならば飲むべきです。どの程度かというと不眠レベルを感じるストレスに肩こりまでの方です。
・葛根湯
解熱鎮痛剤としても使える、万能な市販薬です。肩こりを感じ始めてすぐに飲むことで最大限に効果が発揮されたり、お湯に混ぜて飲むと効果は出る傾向にあります。既に処方されている方は、そちらのほうが濃度が高めなのでそれを使用することをおすすめいたします。鎮痛剤の中ではカロナールより気軽に飲めるタイプの市販薬です。
・ビタミンB
筋弛緩効果のあるものを紹介しても良いならば、こちらも紹介させてください。鎮痛剤と組み合わせることによって肩こりを抜群に減らすことが出来ます。特に痛み専門のクリニックではこの点滴をするくらいです。ビタミンB6を限定的に行うことがありますが、比較的体も楽になります。サプリメントとして小林製薬が販売しているのでこれは筆者がよく好んで使っております。
・ノイトロトピン
痛み専門のクリニックや整形外科がよく処方するものです。特殊な作用を持ち、神経性の痛みに効く鎮痛剤とされています。肩こりにも、もちろん使えう物で副作用はロキソニンやボルタレンに比べて「はるかに」少なく安全性の高いお薬です。慢性的な肩こりに使える鎮痛剤なので、病院に通った際はこれを処方してもらえるか提案してみても良いと思います。筆者的にはこちらを使うのが葛根湯と同程度に安全かなと思っています。
肩こりに鎮痛剤は少し注意が必要
特に市販薬であれば、手に入れるのは容易な分かなり飲んでしまう方が多いです。それによって、薬が体にあるのが当たり前の状態が作り出され、そろそろやめようかなと思うときに長期間の服用になっていると市販薬ですら飲まないと頭痛や肩こりがしてしまうというような状態になります。これは良くない状況なので、病院に仕方ない理由で通えないという場合にのみにしましょう。物によっては筋弛緩作用があるものがあります。筆者としてはこれに一番気をつけて欲しいのですが、単なる肩こりへの鎮痛剤ではなく筋弛緩剤となれば依存性が生じます。長期の服用になり、やめるときにはめまいや吐き気、不眠などうつ病に似たような症状を出すことがあります。これらの作用があるものはなるべく避けるようにするべきです。先ほどの説明に書いてあるとおりの症状があれば別の話ですが、この時点で多くの方は市販薬ではなく病院を考えると思います。市販薬は使い方によっては便利ですが、場合によっては処方薬異常に考える必要があります。